株式投資をしていると、年末が近づくにつれて
「損益通算」と「最終取引日」が気になってきます。
この2つを正しく理解していないと、
- 本来払わなくてよい税金を払ってしまう
- 損失を翌年に持ち越せず、節税チャンスを逃す
といったことが起こりがちです。
この記事では、
年末に必ず確認したい損益通算の基本と
最終取引日・受渡日の注意点を、表を使って分かりやすく解説します。
損益通算とは?【まずは結論】
損益通算とは、同じ年に出た利益と損失を相殺して税金を計算する仕組みです。
株式投資で利益が出ると、通常は
約20.315%の税金がかかります。
しかし、同じ年に損失があれば、
その損失を利益から差し引くことができます。
損益通算の対象になるもの
株式投資における損益通算の対象は、主に以下の通りです。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 株式譲渡益 | 株を売って得た利益 |
| 株式譲渡損 | 株を売って出た損失 |
| 配当所得 | 株式の配当金(※課税方式による) |
※一般的な国内株式投資では、
株式の売却益と売却損の通算が中心になります。
【表で理解】損益通算の具体例
以下のような取引があったとします。
| 銘柄 | 売却結果 |
|---|---|
| A社株 | +20万円(利益) |
| B社株 | −20万円(損失) |
この場合の課税結果は次の通りです。
| 内容 | 金額 |
|---|---|
| 利益合計 | 20万円 |
| 損失合計 | −20万円 |
| 課税対象額 | 0円 |
👉 損益通算を使うことで、
株式譲渡益に対する税金は発生しません。
損益通算ができるのは「同一年内」だけ
ここは特に重要なポイントです。
| OK | NG |
|---|---|
| 今年の利益 × 今年の損失 | 今年の利益 × 来年の損失 |
年をまたいで損益通算はできません。
年内に損失を確定させることが必要です。
最終取引日と受渡日|勘違いしやすいポイント
年末の税金対策で一番の落とし穴が、
「取引日」と「受渡日」の違いです。
取引日と受渡日の違い
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 取引日 | 株の売買が成立した日 |
| 受渡日 | 実際に決済される日(通常は2営業日後) |
👉 税金の計算基準は「受渡日」になります。
年内に売ったのに翌年扱いになる例
| 内容 | 日付 |
|---|---|
| 売却日(取引日) | 12月29日(月) |
| 受渡日 | 翌年1月 |
| 課税年度 | 翌年扱い |
この場合、
年内の損益通算には使えません。
2025年の最終取引日はいつ?
| 年 | 最終取引日 |
|---|---|
| 2025年 | 12月26日(金) |
この日までに取引を終え、
受渡日も年内に完了していることが条件です。
年末に損益通算を活用するためのチェックリスト
年末前に確認したいこと
- □ 含み損のある銘柄を把握している
- □ 年内に売却すべきか検討している
- □ 受渡日が年内か確認している
- □ 損失の繰越控除を理解している
損失の繰越控除も忘れずに
損益通算しても損失が残った場合は、
最大3年間、翌年以降に繰り越して控除できます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 繰越期間 | 最大3年 |
| 必要手続き | 確定申告 |
| ポイント | 毎年申告が必要 |
まとめ|年末は「税金対策を見直すチャンス」
- 損益通算は同一年内のみ有効
- 課税の基準は取引日ではなく受渡日
- 最終取引日を過ぎると翌年扱い
これらを押さえるだけで、
余計な税金を払わずに済む可能性があります。
年末は忙しい時期ですが、
一度立ち止まって取引履歴を確認してみてください。
しっかり準備して、
気持ちよく新年を迎えましょう。


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